廃水処理に使用する薬品の種類を4分の1に低減
富士通株式会社(神奈川県川崎市)は2012年6月27日、銅を含む工場廃水から、銅濃度の高い汚泥を生成することで、効率的に銅を回収する新しい排水処理システムを長野工場に導入、運用を開始した。国内では初。
工場廃水中に含まれる銅は粒子径が細かく、従来は凝集剤を用いる水処理方法が行われていたため、薬品を含むスラッジ(重金属などや水分を含んだ固形物質)が発生していた。
今回導入したシステムでは、廃水をろ過する時に磁性体の機能粉を用いることで、中和剤以外の薬品を使用せずに、効率的に銅を回収することが可能となった。
廃水中の銅の効率的な回収や、薬品・スラッジを削減
このことにより、薬品などの不純物を含む35トン/月のスラッジから、高濃度な銅含有スラッジ5トン/月の生成を実現。従来に比べ売却額の高い有価物として回収できる。
また、使用後機能粉は磁気により簡単に再利用も可能。運用コストを従来比約40%削減できるだけでなく、設置スペースも約50%低減することが可能となる。
国内初、銅を高濃度で回収する新廃水処理システムを長野工場に導入 : 富士通
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2012/06/27.html