エジプトの女学生、プラスティックをバイオ燃料に変える方法を発見
カイロ - 安い触媒を使って、プラスティックを分解し、バイオ燃料を作る方法が、今月イギリスで実現する、とSciDevは伝えている。
この方法は、エジプトに住む16歳の少女によって発見された。この少女、Azza Abdel Hamid Faiadは、エジプト、アレクサンドリアにあるザハラン語学学校の生徒である。
Faiadは、自分の研究が実現化するを夢見続けていた。そして、その夢がついに現実となった。 彼女の研究が、欧州核融合開発協定賞を受賞したのだ。
欧州核融合開発協定賞とは、37カ国、130人の若い科学者たちが参加した第23回ヨーロッパ連合主催コンテストの由緒ある賞で、昨年9月23日から28日の日程で、フィンランドで開かれた。
推定年間100万トンのプラスティックごみ問題を解決
このプロジェクトは、Faiadがエジプトの莫大なプラスティックごみを、どうにかしたいという気持ちから生まれた。エジプトでは、一年に推定で100万トンものプラスティックが消費される。
Faiadの助言者の一人であり、エジプト、アレキサンドリア大学の生徒、Nourwanda Sorourは次のように言っている。
「エジプトや他の発展途上国では、プラスティックごみが深刻な問題となっている。このプロジェクトで、問題を簡単に解決することができるようになる。」
Faiadは、プラスティックをバイオ燃料の原材料に変換することに成功した。その変換された物質は、触媒となるカルシウム・ベントナイトを使って、低コストで分解される。
プラスティックごみが分解された時、メタンやプロパン、エタンのようなガスを含む物体が生産され、それらが、バイオ燃料として使われるエタノールに変換される。
バイオ燃料生産-触媒を使う新しい方法で特許申請
Faiadは、次のように言っている。
「プラスティックやポリマーを分解し、高温で熱を加えるやり方は、新しいアイデアではない、しかし、触媒を使うというところが、このプロジェクトの新しくもあり、強い点である。」
Sorour によると、このプロジェクトは、普通の実験のように安全を守って行う限り、有害なガズを発生しないので、極めて安全であると言えるそうだ。
エジプト石油研究施設のMamdouh Elmelawy氏は、次のように述べている。
「この研究は、石油燃料に変わる燃料を生産できるプロジェクトであり、ほとんどの国で需要があるだろう。
このプロジェクトは、エジプト政府によって、もしくは、プライベート・セクターによって、大規模に行える、とても実用的なプロジェクトである。」
Faiadは、今後の抱負を次のように語っている。
「今年中にエジプトの特許庁を通して、このプロジェクトの特許を取得しようと思う。そして、このアイデアが実現可能なプロジェクトになるよう頑張っていきたい。」
Student finds new way of turning plastic into biofuel:SciDev
http://www.scidev.net/en/climate-change-and-energy/biofuels/