”シンガポールはエネルギー資源がないので、資源を消費した後、完全に近い割合で再び獲得するためのシステムが必要”
シンガポールの研究者が先日開催されたWasteMet Asia 2012で、分別回収することにより、洗浄にわずか200mlしか水を必要とせず、さらに肥料と電力を作り出すことのできるトイレを発表した。
(画像はイメージ)
発表したのはWang Jing-Yuan氏が率いるNanyang工科大学のチームで、2年間に渡って分別回収・バキューム式トイレの開発にあたってきた。今回発表されたトイレは今月から試験期間に入る。
具体的には、窒素、リン、カリウムを取り出し、肥料として利用する。これを可能にするためには、固体と液体と分別回収する必要がある。また分解する際にメタンガスが発生するため、これを発電に利用することができるとしている。
すでに世界各地で導入されているが、普及には至っていない
このようなバイオトイレ自体は新しいものではない。固体と液体の分別技術を最初に開発したのはスイスの研究所であるし、分別回収・バキューム式トイレはすでにベルリンの浄水場の敷地において試験が行われた。
プロトタイプはすでに幾つもの国で設置されており、需要も伸びてきている。しかし、現在までのところ、このシステムを使用可能なトイレが少なすぎるのだ。
高速道路のサービスエリアやスキーのゲレンデ施設、スタジアムなどではすでに導入が始まっているというのに、保健・衛生産業はいまだに様子を見ている状態だとのこと。
各地でもっと研究が進み、コスト削減につながることで、このシステムが普及していくことが期待されている。
i-Magazin
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