公的機関が率先して指南書を作成
7月7日付海外サイト「RTL.be」では、夏休みを前にフランスの環境・エネルギー管理庁がホームページで推奨している「エコな旅行」についてレポートしている。
昨今、あらゆる場所で「エコ」「環境に優しい」といった類いの言葉を耳にする。しかし深く掘り下げていくと、何がどうなって「エコ」なのか、どうすれば「環境に優しく」できるのか、いまいちピンとこない場合も多いのではないだろうか。さて、「エコな旅行」とは如何なるものか?フランスでは環境エネルギー管理庁(日本の環境庁にあたる)が仔細なアドバイスを提供している。
※画像はイメージです交通、節電、ローカルフード
まず何よりも「身軽に旅行すること」が一番環境に良いとのことだ。例えばロンドンからカナリア諸島のテネリフェ島(人気の観光スポット)まで飛行機を利用する際、15キロ荷物を減らせばおよそ100から200kgの二酸化炭素排出量を抑制できるとのことだ。また、出発前はテレビ、コンポ、パソコン、コーヒーメーカー、電子レンジ等のプラグは抜き、もし冷蔵庫を空にすることができたなら、電源を切り開けっ放しにして霜取りもするのがよい、とのことだ。
「忘れてはならないこと」として、温室効果ガスの排出という観点では飛行機がワースト1であるということを挙げている。環境エネルギー管理庁では各交通手段の比較も行っている。例として、飛行機は一番速いが高く、最もエコではない。自動車は飛行機よりは遅いが安い。しかしエコではない。列車は車よりは高いが速く、ずっとエコだ、という具合にこと細かに比較されている。
自動車で移動する場合、エアコンを使用すると大きな道路では10%、市街地では25%も燃料消費がアップするのだそうだ。また旅行先ではなるべく空輸された食べ物は避け、ローカルフードを積極的に消費するようアドバイスしている。
バカンスの時期である7月8月はフランス内で「民族大移動」(?)がおこるという。公的機関が率先してメッセージを発信し、多くの人の意識が高まれば効果は絶大なものとなることであろう。
RTL.be
http://www.rtl.be/環境・エネルギー管理庁(フランス)
http://www2.ademe.fr/