”公式発表の37倍以上の被害”、グリーンピース・ロシア
ドイツの各メディアが、シベリアで猛威をふるう森林火災について7月27日にグリーンピース・ロシアの出したリポートを元に報道している。それによれば、現在シベリアで起こっている森林火災は、公式発表よりもずっとひどい状態であるとのこと。
火災の面積は公式発表では2万7千haとされているが、グリーンピース・ロシアの森林専門家Alexei Yaroshenko氏は米国の衛星写真データを解析した結果から、状況はさらにひどく、100万haをこえるとしている。
さらにロシアの森林専門家たちは、「5月から3ヶ月にもおよんだ極端な干ばつで森林は極端に乾燥しており、火災はまだまだ広がる」と予測している。このまま行けば、火災はロシアのヨーロッパ地域にまで拡大するおそれもあるとのこと。
またロシアのメディアは、シベリアの大都市であるトムスクは、今週水曜日から煙に覆われており、市民は呼吸困難を訴えていると目撃者のコメントを元に報道し、「火災が起こっている地域住民は、救助もなく孤立している。それにも関わらず行政官庁は消火・救助活動に欠かす膨大なコストを抑えようとしている。」と非難している。
”ロシア史上最悪の森林・炭田火災から何も学んでいない”、ネサヴィッシマヤ・ガセタ紙
ロシアでは、2010年にも大規模な森林・炭田火災が起こっている。この時、数千の住居が焼かれ、多くの市民が死亡し、さらに首都モスクワは近郊の泥炭火災によって何週間にも渡り有毒ガスで満たされたことは記憶に新しい。
今、ロシアの国土は再び炎と煙の中に沈み、行政官庁はそれを制御することができない。2年前のロシア史上最悪の大火災から何も学んでいないとの強い批判が上がっている。
グリーンピース・ロシア
http://www.greenpeace.org/russia/ru/news/blogs/forests/2012Welt Online
http://www.welt.de/newsticker/dpa_nt/infoline_nt/brennpunkte_ntFrankfurter Allgemeine
http://www.faz.net/aktuell/gesellschaft/umwelt/russland-wald