身の回りからエネルギーを”収穫する”充電器
南独フルトヴァンゲンの大学のウルリッヒ・メシェダー氏率いるチームは、充電する必要のない充電池の研究を進めている。
大切な通話の最中に携帯の電池が切れたなんていう経験は誰でも1度や2度はあるのではないだろうか。フルトヴァンゲン大学のチームは、その解決策として、「Energy Harvesting」、”エネルギー収穫”の方法を研究している。
「この資源不足とエネルギー革命の時代だからこそ、エネルギー消費における意識を高め、環境負荷を緩和する道を推進していかなければならないのです。」
と、メシェダー氏は語る。そのため彼らは、日常生活の中にあるエネルギーを利用する方法を探している。
通常の歩行による振動から発電
彼らが注目しているのは、通常の歩行の際の振動エネルギー。小型のシリコンチップを開発し、そこに振動を通じてつくられる電力を「収穫」するのだ。この発電原理自体は新しいものではなく、既に実用化され、腕時計などでも使われているものだ。
フルトヴァンゲンの研究チームは、適切な材料と加工技術により、長時間にわたって安定し、非常に高い密度で蓄電することに成功した。従来までのシステムと比較しておよそ2倍の電力を蓄電することができたとのことだ。
このシステムがさらに改善されれば、産業や日常生活の多くの場面で利用することができる。例えば、ペースメーカーが電池ではなく周囲から電力を得ることが出来れば、患者は電池の交換のために手術を受ける必要がなくなるとメシェダー氏は考えている。
Suedkurier
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