国内最大規模の混焼試験
株式会社IHI(以下、IHI)は、2015年12月、新日鐵住金株式会社の釜石製鐵所内エネルギー工場で、純国産木質ペレット燃料を用いたバイオマス混焼率25%による安定運転を達成したと発表した。
石炭火力発電は、その供給安定性や経済性、運用実績などから信頼性の高いベースロード電源であるが、バイオマスを代替燃料に活用することで環境負荷低減を目指す取り組みが国内外で進められている。
バイオマス高比率混焼
同社はこれまで、同社試験設備(相生事業所内)でバイオマス単独粉砕試験や燃焼試験などのバイオマス高比率混焼の研究を行ってきた。
今回は環境省からの委託事業「バイオマス高比率混焼による石炭焚火力CO2排出原単位半減に向けた先進的システムの実証(2013~2015年度)」として、国内最大級のバイオマス発電出力(36MW)を高効率で実証した。
既存の発電設備を小規模に改造してバイオマス混焼率を引き上げるという燃焼方式で、国内の石炭火力発電所への適用を期待できる。また、混焼比率が50%以上の場合、CO2排出原単位の半減も可能となる技術だ。
今後の予定は、この技術を実機に応用し、2017年度を目処に商用運転の開始を目指すという。
(画像はプレスリリースより)
株式会社IHI プレスリリース
http://www.ihi.co.jp/