乾燥で大量のCO2を排出
DIC株式会社の子会社、DICグラフィックス株式会社は、2016年2月15日、オフ輪印刷の乾燥エネルギーを削減する低温乾燥オフセット輪転(以下、オフ輪)印刷用インキ「Web World SYNERGY ECORE(ウェブ ワールド シナジー エコア)」を発売したと発表した。
雑誌、カタログ、チラシ広告で多用されるオフ輪印刷は1分間で800~1,000枚を高速印刷する生産力をもつが、インキ中の溶剤をドライヤー装置で蒸発・燃焼させる工程で相当量CO2が排出されることが課題だった。
新製品の効果は
低温乾燥の機能をもつ既存のオフ輪インキは、機上安定性が低く連続印刷には不向きだった。今回、同社が開発した「Web World SYNERGY ECORE」は、原料の配合を最適化したことで低温乾燥性と連続印刷適性を両立させた。
新製品は紙面温度を20度下げられるため、ガス使用量を10~30%削減する上に、印刷物に発生する皺(ヒジワ)や火ぶくれを起こすブリスターが軽減される。さらに、印刷機1台が削減するCO2は月に約5トンとなり、これは一般家庭でのCO2排出量の1年分に匹敵する。
DIC株式会社 ニュースリリース
http://www.dic-global.com/ja/release/2016/20160215_01.html