下水処理場のバイオガスからCO2を回収
株式会社東芝(以下、東芝)は、国土交通省の「下水道革新的技術実証事業(B-DASHプロジェクト)」に採択された「バイオガス中のCO2分離・回収と微細藻類培養への利用技術実証事業」の検証を2016年2月17日、佐賀市下水浄化センター内の実施施設で開始した。
実証事業は下水処理施設で発生する消化ガス(バイオガス)からCO2を分離、回収して藻類の培養に活用するもので、日本下水道事業団・佐賀市・株式会社日水コン・株式会社ユーグレナ(以下、ユーグレナ社)・日環特殊株式会社と共同で実施する。
東芝は下水処理場のガスから高濃度のCO2と高純度のメタンを同時に回収する分離・回収設備を開発し、事業全体の取りまとめや設備の管理を担当している。
未利用資源を活用
分離・回収設備で高濃度に分離したバイオマス由来のCO2は、隣接する藻類培養施設に運搬され、藻類の栽培に用いられる。脱水分離液は培養に必要な栄養源になるかを検証する。藻類培養設備の設計や実証試験はユーグレナ社が担当する。
培養する微細藻類のユーグレナにはビタミン、ミネラル、アミノ酸などの栄養素が含まれているため、飼料などへの活用が見込まれる。CO2と同時に回収される高純度のメタンについては、今後、発電などに利用できるかなどを検討する。
(画像はプレスリリースより)
株式会社東芝 プレスリリース
http://www.toshiba.co.jp/