従来の処理法の特長
三菱電機株式会社は、2016年3月8日、ろ過膜をオゾン水で洗浄する浸漬型膜分離バイオリアクター(Eco-MBR)による水処理技術を開発したと発表した。
下水や工業排水を処理する従来の方法に、ろ過膜を次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)水で洗浄する浸漬型MBRがある。洗浄力が弱く高速ろ過はできないが、処理水を再利用できる。
活性汚泥を最終沈澱池で沈降させる標準活性汚泥法の場合は、処理水との分離に広い敷地が求められ、処理水の再利用はできない。
同社は東京都市大学長岡研究室の技術協力を得て、このたびのEco-MBRを開発した。2018年に下水などの再生装置として事業する予定である。
Eco-MBRの特長
Eco-MBRは、ろ過膜にオゾン耐性が高いPVDF(ポリフッ化ビニリデン)中空糸膜を使用し、酸化力の強いオゾン水で洗浄している。これで目詰まりを招く有機物が除去され、透水性が向上して高速ろ過を行える。
また、膜表面積当たり処理水量が倍増するため、ろ過膜数や、ろ過時の気泡を発生させる送風量を削減できる。さらに、消費電力の削減とコンパクト化も可能となる。
(画像はプレスリリースより)
三菱電機株式会社 ニュースリリース
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