再生可能エネルギーの普及に対応
日本ガイシ株式会社は、世界最大級となる蓄電池設備の電力貯蔵用NAS電池を九州電力株式会社(以下、九州電力)豊前蓄電池変電所に設置し、2016年3月3日に運転を開始した。
九州電力は、管内で再生可能エネルギーが普及してきたことから、再生可能エネルギーの接続を円滑にし、安定的に電力を供給するための取り組みを進めている。
このたびの蓄電池設備は、大容量蓄電システム需給バランス改善実証事業の一環で設置されたもの。電力貯蔵機能が揚水発電に匹敵するNAS電池を電力系統に接続し、その電力貯蔵機能で電力需給バランスが改善するか、また、系統電圧制御に適用できるかを実証する。
コンパクトでエネルギー密度が高い
今回、同社が納入したNAS電池は新たに開発されたコンテナ型で、出力200キロワットのNAS電池と制御装置類を20フィートコンテナ内に組み込んだ可搬型の蓄電池252台からなり、総出力は5万キロワットに及ぶ。
同社は、2015年6月にNAS電池の設置を三菱電機株式会社から受注後、生産にとりかかり、8月中旬には豊前蓄電池変電所の敷地に据え付けを開始し、2016年1月上旬に設置を完了した。従来のパッケージ型と比べて、設置期間が約3分の1に短縮されている。
同変電所の敷地約14,000平方メートルに、一般家庭約3万戸の1日の電力使用量に相当する30万キロワット時の容量を備えたことになる。エネルギー密度が高く、コンパクトでスペース効率に優れるというNAS電池の特長が十二分に発揮されている。
(画像はプレスリリースより)
日本ガイシ株式会社 プレスリリース
http://www.ngk.co.jp/news/2016/20160303_01.html