最適な舵の制御
株式会社商船三井(以下、商船三井)は、2016年3月15日、新型オートパイロット航路制御機能「ACE」の省エネ効果を検証する実船試験を東京計器株式会社(以下、東京計器)とともに行ったことを発表した。
東京計器が製造した「ACE(Advanced Control for Ecology)」を用いて船の針路の方位を設定すると、風潮などの外乱影響の推定に基づいて、航路離脱距離が最小化となるように舵が最適に制御される。
その結果、従来の制御方法より航路離脱距離や変針回数を削減でき、運航の省エネ化を図れると見込まれている。
船舶からのデータを収集
今回、「ACE」の性能検証試験を実施するに当たり、三井造船株式会社が開発した船舶運航モニタリングシステム「Fleet Monitor」を搭載し、そのデータを解析した。
これは運航を管理する船陸統合型の情報インフラシステムで、船舶が収集した運航情報を船陸間のインターネットを介して船内、陸上オフィスがリアルタイムに共有できるというもの。
検証の結果、「ACE」を用いた航路制御で約1.5%の省エネ効果が確認された。
今後、商船三井は運航船からのビッグデータを船内で一元的に収集することで、総合船舶運航支援ネットワークを構築し、安全運航の支援や環境負荷の低減、効率的な運航につなげていく考えだ。
(画像はプレスリリースより)
株式会社商船三井 プレスリリース
http://www.mol.co.jp/pr/2016/16020.html