電力変換ロスを少なくする
戸田建設株式会社は興和株式会社、東京整流器株式会社と共同で、ZEB化に向けた直流給電システムを戸田建設筑波技術研究所内の太陽光発電システムに導入した。
(画像はプレスリリースより)
直流給電システム(直流給電装置に蓄電池を組み合わせたシステム)は、交流と直流の変換時のロスを少なくするため、ZEB(Zero Energy Building)化に欠かせない技術だ。
従来の太陽光発電システムは、太陽光パネルで発電した直流を交流に変換後、LED照明や携帯電話の充電装置などの機器内で今度は交流を直流に変換して使用。たびたびの電流変換で電力変換ロスが生じた。
一方、直流給電システムは、太陽光パネルで発電した直流をそのまま照明などの機器に供給する。既存システムより省エネが図れ、太陽光発電などの再生可能エネルギーを有効に活用できる。
導入して
2014年2月、筑波技術研究所本館に設置していた太陽光発電システムに直流給電システムを導入。電流変換は2回から0回へ、省エネは約10%に。
晴天時に蓄電池に蓄えておいた発電余剰電力を、夜間などの非発電時に電源供給。蓄電池と併用して太陽光発電エネルギーのみでLED照明電力をまかなうことが可能になった。
戸田建設は、直流給電システムを事務所ビルや生産施設などに導入する研究を進める。ZEB実用化に向けて、異業種と連携するなど省エネ、創エネ、蓄エネの環境配慮技術の確立を目指していく。
戸田建設株式会社プレスリリース
http://www.toda.co.jp/news/2014/20140821.html