駅舎で回生電力を活用
京王電鉄株式会社は、回生ブレーキで発生した回生電力を駅の照明、空調、エスカレーターに供給する「駅舎補助電源装置」を京王線東府中駅に導入する。
(画像はプレスリリースより)
環境省と国土交通省では、鉄、軌道事業者が駅、運転司令所に再生可能エネルギー発電設備や省エネ設備を導入する、あるいは、車両の省エネ化を実施する場合、経費の一部を補助するエコレールラインプロジェクト事業を推進。今回の導入はその補助を受けている。運用開始は2015年3月。
回生電力は電車が回生ブレーキをかけるとモーターが作動して発生。発電した電力は同装置によって架線に戻して使用できる。モーターを効率よく動かすVVVFインバータ制御装置を合わせて導入した結果、電車1両が1km走行する消費電力量が約45%削減。年間では一般家庭の65~70軒分にあたる約240,000kWHの省エネ効果となる。
京王線、井の頭線全車両の装備は完了しており、駅への導入を進めている。
鉄道事業が取り組んでいる省エネ
回生電力に関しては、堀之内変電所でも「回生電力貯蔵装置」の導入工事を実施している。この装置で、回生ブレーキをかけて発生した回生電力を変電所に設置された蓄電池に充電。貯蔵した電力を電車走行時の電力として供給する。
回生電力を利用する以外にもさまざまな取り組みを行っている。たとえば―
1 太陽光発電システムを明大前駅、芦花公園駅、若葉台駅、永福町駅、高幡不動車両基地に導入して、駅の照明、自動券売機、駅ビルなどに活用。
2 若葉台車両基地に節水型車両洗浄装置を導入して、洗浄に使用する水を約50%削減。
3 上北沢変電所に環境配慮型変圧器を導入し、CO2排出量が従来の装置に比べて約65%削減。
京王電鉄株式会社プレスリリース
http://www.keio.co.jp/