地中熱空調工事を実施
東京メトロは環境負荷を低減するため、建設中の総合研修センターと中野車両基地に地中熱利用空調システムを導入する。
地中熱利用空調システムでは再生可能エネルギーの地中熱を冷暖房の熱源に利用する。地中熱は年間を通して平均気温程度で一定し、外気よりも夏季は涼しく冬季は暖かい。地中熱を利用すると、地中に排熱する夏季にはヒートアイランド現象を緩和する効果もある。
今回の地中熱空調工事ではボアホール工法を採用、ボーリングマシンで熱交換井(深度100m)を掘削し、熱交換チューブを挿入する。チューブ内を循環した水や不凍液が地中で採熱または放熱後、ヒートポンプから熱源として使う。
省エネルギー効果は
このシステムの導入で電力量と二酸化炭素排出量は約3割削減する。総合研修センター(仮称、新木場)と中野車両基地(車両検査工場)を合わせた電力使用量は年29.4MWhで、一般家庭約9軒の消費電力に相当。二酸化炭素排出量は年16トン、杉の木に換算すると約1142本分を削減できる。
総合研修センターではエントランスの空調用に熱交換井9本を設置。その結果、電力削減量は年8.0MWh、CO2排出削減量は4トンとなる。供用開始は平成28年4月を予定する。
中野車両基地では作業場の空調用に熱交換井を30本設置する。電力削減量は年21.4MWh、CO2排出削減量は12トン。供用開始は平成27年4月頃の予定だ。
(画像はプレスリリースより)
東京メトロプレスリリース
http://www.tokyometro.jp/