運転効率を大幅に向上
ダイキン工業株式会社は、年間運転効率を大幅に向上したビル用マルチエアコン「VRV X」シリーズを2015年3月2日に発売する。
(画像はプレスリリースより)
同社は建物全体のエネルギー消費を正味ゼロにする「ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)」の実現を目指している。
空調機の年間の使用状況を調査したところ、負荷が高い真夏や真冬は運転時間が短く、その間の約90%で、機器の定格能力の50%以下で運転していることがわかった。ZEBの実現には、負荷の少ない時期にどこまで運転の効率を上げられるかが重要になる。
そこで、低負荷時に高効率化するため、「新型スクロール圧縮機」を採用して運転効率を大幅に向上した。また、必要な負荷をリアルタイムに把握する「全自動省エネ冷媒制御」で、冷やしすぎ暖めすぎを抑えた。待機電力は15%削減。その結果、年間でトータル消費電力量は約20%まで削減した。
設置状況を広げる
新商品は、外気温50度でも冷房運転が可能な「タフネス冷房」の機能をもつ。高温時でも能力が衰えないのは、新形状プロペラファンの搭載で室外機内の風通りを良くし、熱交換効率が向上したため。
さらに、独自の冷媒冷却回路によって外気温度に関係なく電機部品を冷却、冷房運転が可能な外気温の上限を43度から50度まで拡大した。設置状況が厳しくなっても、安定した連続運転を行う。
加えて、配管接続の自由度と室内機接続容量を高めたことで設置状況を多様にしている。室外機から室内機までの距離がこれまでの40mから90mに拡大し、1系統の配管接続で対応できる。室外機に接続する室内機は最大130%から200%へと容量を拡大した。
ダイキン工業株式会社プレスリリース
http://www.daikin.co.jp/