無線自動検針システムの共有化
株式会社日立製作所と東京ガス株式会社は、無線システムの共用により水道、ガスメーターの自動検針を行う日本で初めての実証実験を行うことに合意した。
水道、ガスメーターの無線自動検針システムの共用化は、通信コストやセキュリティ、通信の消費電力や電池の寿命などがネックとなり、これまで実用に至っていない。
実現すれば、水道、ガスの各住戸の使用状況を遠隔で把握でき、高齢者の生活を見守る支援サービスなど、新たな住民向けサービスの提供が期待できる。
今回、日立と東京ガスは、水道事業の高度化を推進する神奈川県横浜市水道局の協力を得て、同水道局が所有する集合住宅での実証実験を実施する。期間は2015年4月~2016年3月の予定。水道、ガスメーター無線自動検針システムの共用化は世界に先駆けた試みとなる。
実証実験に向けて
実証実験では無線通信機能付きの水道、ガスメーターを設置し、無線自動検針システムを構築していく。
無線通信方式には、スマートメーター用無線通信規格「Uバスエア」を採用する。これは都市ガス業界、LPガス業界、水道メーター業界が関わる「NPO法人テレメータリング推進協議会」で標準化された通信規格で、スマートメーター用無線国際標準規格にも準拠している。
データ集計指示と集計データの確認は横浜市水道局で行う。検診データの収集までは東京ガスが担当して、収集データの加工と蓄積は日立が手がける。
システムが自動収集した検診データを、検針員が目視で検診したデータと比較して、無線通信の実用性を総合的に評価する。
今後は、事業者が異なっても自動検針を共有化できる無線システムを普及させ、無線システムによるサービスの実現に必要な技術の開発や標準化を図っていく。
(画像はプレスリリースより)
株式会社日立製作所・東京ガス株式会社プレスリリース
http://www.hitachi.co.jp/