水素グリッドプロジェクト
岩谷産業株式会社は、関西国際空港に導入する燃料電池フォークリフトに水素を供給する設備を完成させ、水素インフラ整備の実証試験を開始した。
同社は空港に水素サプライチェーンモデルを構築をするために、新関西国際空港株式会社による「水素グリッドプロジェクト」の一環で、株式会社豊田自動織機、トヨタ自動車株式会社、大阪府と共にこの事業を進めている。
環境性が向上するフォークリフト
燃料電池フォークリフトは使用時にCO2を排出せず、水素充填時間は約3分間。軽油や電力で稼働する従来のフォークリフトが充電に時間を要するのに比べ、作業が効率化する。予備バッテリーは不要で省スペース化も図れる。燃料電池フォークリフトは2016年に本格的に導入する。
完成した水素供給設備は、圧縮水素をシリンダーで輸送、供給するオフサイト供給方式を採用している。シリンダー内の圧縮水素を圧縮機で15メガパスカルから40メガパスカルに昇圧後、蓄圧器に貯蔵する。フォークリフト内の水素貯蔵タンクとの圧力差を使い高圧水素ディスペンサーで充填する仕組みだ。
空港初の水素ステーション
今後、関西国際空港では水素を供給する高圧水素配管や貨物上屋内の水素供給設備を設置するなど、液化水素による大規模な水素インフラシステムを構築していく。
同社は日本初の空港内水素ステーションとして「イワタニ水素ステーション 関西国際空港」を建設することが決定した。車に水素を充填する他に、燃料電池自動車を展示するなど、ショールーム機能も設ける予定だ。
(画像はプレスリリースより)
岩谷産業株式会社プレスリリース
http://www.iwatani.co.jp/岩谷産業株式会社プレスリリース
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