岩手型住宅
「岩手型住宅」の建設を推進する岩手県は、県産木材の利用を促進するため、岩手型住宅に賛同する事業者を「いわて森の棟梁」として登録した。
岩手型住宅とは、厳しい気候の中でも環境に配慮した省エネ性能をもち、岩手の地域特性に適した「岩手らしさ」を備えた住宅を指す。同県が設定する「岩手らしさ」とは次の3点―。
1 県産木材の活用
県土の8割を占める岩手の森林は針葉樹(スギ、マツなど)から広葉樹(クリ、ナラなど)まで材種が多く、住まい作りの木材として幅広い樹種選択を可能にする。木造住宅の工法が他の建築より二酸化炭素の発生量を抑制することに加えて、県産材を活用すれば輸送にかかるエネルギーも削減する。
2 木質バイオマスエネルギーの活用
木質バイオマス(薪、ペレットなど)が燃焼の際に発生する二酸化炭素は、木材の成長過程で吸収した分のみだ。つまり、二酸化炭素の発生量が増加しない「カーボンニュートラル」でクリーンエネルギーといえる。
3 地域性への配慮
住宅が集まって町並みをつくり、その町並みは取り巻く環境(自然、文化、生活など)の影響を受けて成り立ってきた。地域性に配慮した岩手型住宅は、個人の資産であると同時に地域社会にとっても資産、大切な一部として地域に溶け込んでいる。
いわて森の棟梁
同県は、岩手型住宅の理念に賛同する事業者や事業グループを岩手型住宅賛同事業者とし、その中から、県産木材を利用した住宅の設計、施工を県民に積極的に提案する建築士、工務店などを「いわて森の棟梁」として登録する。
この取り組みを新聞広告などで広くPRし、「いわて森の棟梁」に登録した事業者の情報をホームページで提供することで、その活動を支援する。
岩手県プレスリリース
http://www.pref.iwate.jp/