地域における企業間の連携
株式会社東芝と大日本印刷株式会社(DNP)は、両社のグループが生物多様性保全活動で連携し、生態系ネットワークの構築や希少動植物の生息域外保全のために、近接する国内6カ所でそれぞれの敷地を活用することを決定した。
企業の事業所は第三者が立ち入りにくいため、公園や森林などに比べて盗掘や乱獲から動植物を保護しやすく、また、自然界の天敵や外来種の食害リスクも限定的で環境保全活動に適している。
両社は事業活動を通じて生物多様性保全を推進すると同時に、地域の環境意識の向上に努めながら、企業、学校、公共施設などにパートナーを広げていく考えだ。
さらに、地域におけるこの企業間連携を、地球温暖化対策や資源の有効活用など全般的な環境保全活動に拡大していくことも視野に入れている。
事業所連携の事例
両社は生物の活動領域の拡大を図るために、6カ所の事業所で連携する。その内の2カ所の事例を挙げる。
1 東芝ライフスタイル株式会社の愛知事業所(愛知県瀬戸市)と大日本印刷の名古屋営業所(名古屋市)において、ウマノスズクサ(ウマノスズクサ科)を育成してジャコウアゲハの生息環境や移動経路を確保する。
2 東芝キャリア株式会社の津山工場(岡山県津山市)と株式会社DNPイメージングコム、株式会社DNP住空間マテリアル、株式会社DNPファインオプトロニクスの岡山工場(岡山市)において、岡山県指定準絶滅危惧種のサクラタデ(タデ科)とイヌセンブリ(リンドウ科)の生息域内保全とキバネツノトンボ(ツノトンボ科)の生息環境を確保するため草地づくりを行う。
(画像はプレスリリースより)
大日本印刷株式会社・株式会社東芝 プレスリリース
http://www.dnp.co.jp/news/10109732_2482.html