高純度の水素を生成
「水素先進県」を目指す山口県の「苛性ソーダ由来の未利用な高純度副生水素を活用した地産地消・地域間連携モデルの構築」が環境省委託事業に採用された。
同県で生成される水素の量、純度の高さは全国でもトップクラスのレベルであり、こうしたメリットを強みとして、現在、水素先進県の実現に取り組んでいる。
環境省は「地域連携・低炭素水素技術実証事業」で地方自治体と連携して、水素の製造に始まり、輸送、貯蔵、供給、利用に至る各段階のサプライチェーンを低炭素化する技術の構築、実証を推進している。
周南地域、下関地域で活用
今回の採択により、同県は、水素の回収から利用までの地域モデルの実証事業を平成27年度から31年度までの5年間で、約15億円かけて実施する。コンソーシアムメンバーは、代表申請者の株式会社トクヤマと、共同実施者の東ソー株式会社、山口県、周南市、下関市で構成される。
実証する地域モデルは以下の内容だ。まず、同県の周南コンビナートにある苛性ソーダ工場から未利用、高純度の副生水素を回収する。その水素を周南市で燃料電池自動車(FCV)や燃料電池バス(FCバス)、燃料電池フォークリフト、純水素燃料電池に活用すると同時に、水素を液化した後、下関市に輸送して同様に活用する。
メンバーは、全体総括、水素の回収と直接補給(トクヤマ)、水素の回収(東ソー)、全体総括の補佐、他地域展開戦略の実行(山口県)、FCV、FCバス、FCフォークリフト等の実証(周南市、下関市)とそれぞれの役割を担当する。
(画像はプレスリリースより)
山口県 プレスリリース
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