従来機は着床位置が高かった
株式会社竹中工務店とサノヤス建機株式会社は、省力化や省人化が求められる工事現場での超低着床型工事用エレベーターを共同開発し、実用化した。
これまでの工事用エレベーターでは、搬器の着床する位置が地上から1.5~2メートルの高さがあった。これではフォークリフトなどに直接積み込むことはできない。仮設の昇降ステージや着床部の床にピットを設けて、人の移動や資材の運搬を行っていた。
着床位置が高くなるのは、駆動モーターの位置、搬器下部構造の形状、上下に開閉する扉などの要因からだった。
国内初の低着床を実現
今回、両社は地上から搬器の着床位置までの高さ300ミリとなる工事用エレベーターの開発に成功した。
まず、下扉が上扉を持ち上げる上方向2枚扉を採用した。さらに、踏み板を改良して、扉の動きに連動し扉の開時に搬器と床先の隙間を埋めるようにした。搬器の上部には駆動モーターと連結シャフトを搭載した。
改良の結果、昇降速度が毎分10メートル以上の工事用では国内初の最低着床の高さを実現した。直接搬入が可能になり、搬入作業の省力化や揚重の効率化、安全性の向上が期待できる。
すでに、新機は実際のプロジェクトに導入され、開発した技術については両社共同で特許を出願している。
(画像はプレスリリースより)
株式会社竹中工務店 プレスリリース
http://www.takenaka.co.jp/news/2015/06/02/index.html