環境省のJCM事業に内定
ミネベア株式会社は、無線ネットワークを活用した高効率LED街路灯をカンボジア王国に導入するプロジェクトが、環境省の「二国間制度(Joint Crediting Mechanism、JCM)を利用したプロジェクト設備補助事業」で採択内定を受けたことを、2015年7月30日に発表した。
急激な経済発展と共にインフラ整備が急がれる同国では、電力が輸入頼みのため、他のASEAN諸国より高価なものになっている。
同社は、同国の問題を高効率なLED街路灯の事業化で対策することを考え、年3,590トンのCO2削減効果を目標とする計画を策定、このたびの内定で環境省から3年間の補助金を受けることになった。
JCM設備補助事業では、低炭素技術等により途上国でのCO2排出削減を試み、測定、報告、検証を行う。算出した排出削減量は日本の削減量に計上される見込みとなるため、事業者は初期投資費用の一部を補助される。
無線ネットワークを活用
このプロジェクトは、同社の光の配光を調節できる照明器具の研究に、スイスのParadox Engineering社の無線ネットワークと、岩崎電気株式会社の街路灯を組み合わせて、開発を進めてきた国際コンソーシアムである。
これに関連して、岩崎電気株式会社と2014年に合弁会社MIK Smart Lighting Network株式会社を創設している。
開発した高効率LED街路灯「スマート街路灯」は、無線ネットワークを介して調光コントロールが自在に行え、運転時間や消費電力量のモニタリングも可能。エネルギー使用量、GHG(温室効果ガスGreen House Gas)排出量の削減効果が高く、カンボジアの電力消費削減に貢献すると期待される。
同街路灯はプノンペン市内の3カ所とアンコールワット周辺道路を含むシュムリアップ市内2カ所に設置する。
ミネベア株式会社 プレスリリース
http://www.minebea.co.jp/