アルプス運輸の新事業に採用
日本ミシュランタイヤ株式会社(以下ミシュラン)は、トラック・バス用ワイドシングルタイヤ「MICHELIN X One(ミシュラン エックスワン)」により輸送率の向上と環境負荷の低減を図っている。
ミシュランは、同製品がアルプス運輸建設株式会社(以下アルプス運輸)の木材チップ輸送用のカーゴ車両に採用されたことを、2015年7月16日に発表した。
長野県松本市に所在し、全国配送を展開するアルプス運輸は、新規事業の木材チップ輸送を2015年から開始した。
特殊な積載物を手がけるに当たり、車両設計上でボディー剛性の確保が必要だったが、ボディー全体の重量が増えると、最大積載量が制限されるという問題があった。
そこで、新規に導入した車両に、トラック後輪の2本(ダブルタイヤ)を1本にして軽量化する「MICHELIN X One」を装着した。その結果、従来のダブルタイヤより1軸で約100kg、合計で約200kgの軽量化に成功し、削減された分が最大積載量に転嫁されて、同車両形式での積載量10トン以上が実現した。
シングルタイヤによる環境負荷低減
同社のワイドシングルタイヤシリーズは、大型トラック用ダブルタイヤと外径がほとんど変わらずに、大幅に軽量化するため、積載可能重量を拡大できるメリットを持つ。つまり、同重量の輸送に必要なトラック便数が削減される。
ダブルタイヤで4枚だったサイドウォールがワイドシングルタイヤでは2枚になったことで、タイヤの発熱で増加する転がり抵抗と、タイヤ・ホイールユニットの発進・加速時の慣性力が低減化する。これは車両の燃費節約につながり、廃棄タイヤも半分になる。
他に、タイヤ間の距離拡大による走行安定性の向上、車両の低重心化による安全性向上、シングル化による部品点数の削減などの効果も期待できる。
(画像はプレスリリースより)
日本ミシュランタイヤ株式会社 プレスリリース
http://www.michelin.co.jp/