デベロッパー主導で実証実験
三菱地所株式会社は、丸の内エリアのテナントビルでの弁当販売にリサイクル容器を使い、回収・リサイクルを行う「丸の内エコ弁プロジェクト」を2015年10月1日から2カ月間の予定で開始した。
これは環境省の「平成27年度容器包装における環境負荷低減効果等モデル実証事業の実施等業務」の協力で実施するプロジェクトである。
同社はデベロッパーとして全体のスキームを構築し、丸ビル、三菱ビル、岸本ビルの全16店舗で実証実験を行い、容器回収ボックスを丸ビル、三菱ビル、丸の内二丁目ビル、丸の内仲通りビル、岸本ビルの5棟、約90カ所に設置する。さらに、テナント店舗や就業者に呼びかけ、導入店舗の増加や回収率の向上を図る。
リサイクル容器を採用しリサイクルする同様の取り組みは、大学生協などでも試みられているが、デベロッパーの主導により複数の店舗が参画し、街ぐるみでトレイを採用する事例は国内初となる。
リサイクル原料率の高い容器
今回、使用するリサイクル容器は、表面に熱融着で薄いフィルムを張り付けた「P&P リ・リパック容器」。弁当の購入者は、はがしたフィルムとフタのみを食後に廃棄し、容器を回収ボックスに返却するという仕組みである。
リサイクル容器の70%がリサイクル素材で、1個あたりCO2を約120g、ゴミの量は約67%削減する。使用済み容器は再原料化して、リサイクル容器に再製造されるが、溶解・再利用のための洗浄が不要で水の節約と水質汚染の軽減につながる。リサイクルの手軽さから回収量の増加も期待される。
丸の内エリアでは年間約260万個の弁当が販売されている。同社は、これまで以上にリサイクルのレベルを上げたこのプロジェクトで街の環境負荷の低減を目指し、他のビルへの拡大も検討している。
(画像はプレスリリースより)
三菱地所株式会社 プレスリリース
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