構造試錐井を掘削
出光興産株式会社、国際石油開発帝石株式会社、三井石油開発株式会社は、2015年10月5日、北海道の阿女鱒岳(あめますだけ)地域において地熱発電の事業化を検証する仮噴気試験を始めたことを発表した。
3社は、同地域の赤井川村にて、地熱発電を事業化するための調査に2011年から取り組んできた。すでに、第1段階の地表調査は2011年度中に完了し、地表地質調査や重力探査、電磁探査などを実施した。現在、2012年度から2016年度までの予定で構造試錐井(しすいせい)を調査する第2段階が行われている。
井戸の噴気能力などを検証
第2段階では、構造試錐井の掘削調査や搬入路整備などの他に、温泉モニタリング調査を行う計画である。構造試錐井はAME-1号~4号を掘削し、地質構造や地価温度、透水性などを調べる。掘削は2013年から始まり、1号から3号までが完了、目下、4号の掘削を進めている。
仮噴気試験はAME-1号井、3号井にて2015年10月1日に開始した。この試験で、井戸の噴気能力(蒸気量)、地下温度、流体の化学成分、井戸周辺の透水性などを詳細に検証していく。
同時に、近隣にある温泉井について、温泉水の温度、湧出量、化学成分のモニタリング調査を実施中である。
第3段階では、試験井掘削や生産・還元試験、貯留層能力評価、環境調査を実施する計画であるが、このたびの仮噴気試験を含め、さらに調査を重ねた結果、第3段階への移行時期を決定することになっている。
(画像はプレスリリースより)
出光興産株式会社・国際石油開発帝石株式会社・三井石油開発株式会社 プレスリリース
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