ディーゼル発電で電力供給
中国電力株式会社は、平成27年9月30日、環境省の補助事業として、島根県の隠岐諸島でハイブリッド蓄電池システム実証事業を開始した。
離島の隠岐諸島では送電線が本土と連系していないため、電力ネットワークの規模が小さく発電出力の変動が激しい。再生可能エネルギー(以下、再エネとする)の導入拡大により、ディーゼル発電の発電量を軽減し、CO2の排出量を削減することが求められるが、それには、出力変動対策が必要だった。
再エネ導入を拡大
今回の実証事業は、再エネ導入を拡大するため、2種類の蓄電池を組み合わせた、電力系統制御用の「ハイブリッド蓄電池システム」を設置するものである。
同システムの設置により、隠岐諸島に再エネ設備約8,000kWを新設し、既設分との合計で約11,000kWを目指している。これで最少需要の約10,000kWを超えられ、安定的な電気の供給が可能になる。
実証期間は3年間を予定し、再エネ設備の技術的課題を解決すると同時に、蓄電池の充放電管理や制御手法を効率化する技術実証も行う。
隠岐ハイブリッドプロジェクト
この事業はハイブリッド蓄電池システムを活用する国内初の取り組みであり、同社は「隠岐ハイブリッドプロジェクト」と名づけて周知を図る考えだ。
また、視察のために隠岐諸島に来島する人が増えて地域の活性化につながること、ディーゼル発電を利用している同規模の国内外の離島においてもこのノウハウが活用されることを期待している。
中国電力株式会社 プレスリリース
http://www.energia.co.jp/press/15/p150930-1.html隠岐ハイブリッドプロジェクト
http://www.energia.co.jp/okihybrid/index.html