お濠の浄化施設
JX ホールディングス株式会社と三菱地所株式会社は、皇居外苑濠水の水質を改善する浄化施設を導入した「大手町ホトリア」街区の「大手門タワー・JXビル」が2015年11月16日に竣工したと発表した。
皇居外苑濠は水不足などによる慢性的な水質悪化が問題となっている。皇居東御苑の出入り口、大手門近くに建設された高さ100m、22階建ての同ビルは、地下に大型貯留槽・高速浄化施設を備え、民間で初めて皇居外苑濠の浄化に取り組む。
高速浄化施設は家庭浴槽1杯分を5秒で処理する能力を備え、濠水を取水して年間約500,000立方メートルの水量を浄化する。大型貯留槽は25mプール約6杯分の約3,000立方メートルを貯水し、お濠の水位の低下を防ぐため、水の放流に使用される。
先進的オフィス空間
「大手門タワー・JX ビル」は省エネ性と快適性に配慮した先進的なオフィス空間となっている。事務所部分では、東京都の省エネカルテ(2005年度版)の大規模事務所ビルCO2排出原単位を約36%削減し、建築環境総合性能評価システム「CASBEE」ではSクラスに該当する。
LED照明の一部には、生体サイクル(サーカディアン)に合わせて光の量(照度)と質(色温度)を自動変化させる昼光センサーと、光の量を外の明るさにより調節するとともに就業者の行動状況で制御する画像センサーを導入。これらの機能で一般LED照明の約43%の省エネ効果を目標とする。
さらに、オフィス環境を快適にする工夫として、人と天井の間の熱移動を利用することで気流感を抑え、静穏で温度のムラをなくす輻射空調システムや、個々の就業者の好みに合わせて空調を調節する個別冷暖房付きデスクを一部lに導入している。
(画像はプレスリリースより)
JXホールディングス株式会社・三菱地所株式会社 プレスリリース
http://www.hd.jx-group.co.jp/