ミドリムシからバイオプラスチックを開発!
地球環境が危ぶまれる中、石油由来製品を代替えする環境に優しい資源が注目されている。特にプラスチックは世界で年間約2、3億トン(日本では約1300万トン)生産されており、地球環境悪化の要因にもなっている。産業技術総合研究所(茨城県つくば市)と宮崎大学などの研究チームが光合成をする微細藻の一種ミドリムシ(ユーグレナ)を主原料とするプラスチックを開発した。
ミドリムシ
微細藻の一種で動物にも植物にも属するユニークな生物で、水中を泳ぎ回れるが葉緑体を持つために光合成もできる。
研究チームはミドリムシが細胞内でプラスチック原料になる高分子の糖(バラミロン)を大量に作る能力を持つことに注目した。
プラスチックを合成
高分子の糖(バラミロン)を取り出し、ミドリムシの油脂あるいはカシューナッツ殻の油脂と反応させてプラスチックを合成した。このプラスチックの約70%が植物由来で、石油からできたプラスチックと比べても加工のしやすさや耐熱性は変わらないという。
今後は微細藻バイオプラスチック製造に不可欠な技術研究を行いながら、更に高い耐熱性や強度を目指して行く。
産総研
http://www.aist.go.jp