鵜殿のヨシ原の保護グループがバイオ燃料として活用へ
淀川沿いに自生する「
鵜殿のヨシ原」(大阪府高槻市)の保護グループがヨシをバイオ燃料として活用しようと取り組んでいる。
ヨシの利点
ヨシは糖質を比較的多く含みバイオエタノールの原料に適し、トウモロコシなどと異なり食糧向けと競合しない事が利点で、環境にも優しい燃料であり貴重なヨシの保護にもつながるという。
自生するヨシは水質浄化機能があり、淀川のヨシは雅楽の楽器「篳篥(ひちりき)」の吹き口の材料などにも使われている。しかし、新名神高速道路が鵜殿のヨシを横切るように建設計画されており、保護グループは伝統文化を守るためにもヨシ原を守る努力を重ねている。
ヨシは保護のために毎年刈り取っているが、
よしずや
すだれとしての需要は安価な外国産に押されて産業が衰退、地元住民の高齢化も進み、多くは燃やしているのが現状だという。
10年前から活用策を模索
鵜殿ヨシ原研究所は人の手が入らないヨシ原は駄目になると危機感を抱き、約10年前からヨシの新たな活用策を模索。今回のバイオ燃料化は繊維会社「日本毛織」(大阪市)が資金協力をする事で実現した。
今年は約5トンのヨシをプラント業者が引き取り、燃料を抽出・販売する予定で、将来的には採算の取れる事業にしたいという。
鵜殿、うどのヨシ原
http://www.udono-yoshihara.com/新名神高速道路から鵜殿のヨシを守るためのプロジェクト
http://www.save-udono.com/