JR九州がエコな「蓄電池電車」を実用試験
3月29日、JR九州が充電式リチウムイオン電池で走行する「蓄電池電車」の試験走行を小倉総合車両センター(北九州市・小倉北区)で始めた。
エコ電車
「蓄電池電車」は大型リチウムイオン電池に電気をため、九州に多い非電化ローカル線を走る。従来のディーゼル車より環境に優しいエコ電車で、CO2排出量は半減。
5月から福岡県内の営業線路(筑豊線と香椎線)でも試験を行い、今後1年をかけて実用化にめどをつけるという。
ディーゼル車は燃料費が高く、4年に1度の定期点検で1300万円から1500万円が必要だという。「蓄電池電車」の場合は使用するエネルギー量を原油換算で2割削減、点検費用も半分で済みコスト面で有利だ。
蓄電池電車
電気自動車の4~5倍容量のリチウムイオン電池2個を床下に設置。電化区間では、架線からパンタグラフで充電し、停車中などに蓄電池にためて非電化区間を蓄電池の電力で走る。
電化区間の最高速度は120キロ、非電化区間では80キロ程度を見込んでいるが1回10分のフル充電で走れるのは30キロどまりで、電池の性能向上に取り組む。事業費は国の補助を含め約1億5千万円。
産経ニュースによると
JR九州の青柳俊彦専務(鉄道事業本部長)は「多額の投資をして電化設備を作らずとも、エネルギー効率が高くてメンテナンスコストも安い電車を投入できるようになる。実用化されれば、ローカル線に革命が起きる」
と期待を話した。
JR九州
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