携帯電話やハイブリッド車に欠かせないレアアース
中国鉱石より高濃度のレアアース(希土類)が東京都の小笠原諸島・南鳥島周辺の海底の浅い所に存在していることが分かったと、海洋研究開発機構と東京大学のチームが3月21日、発表した。
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埋蔵量は?
チームは今年1月に深海調査研究船
かいれいを使い、南鳥島周辺の水深5000メートルを超える海底7カ所で泥を採取。分析の結果、埋蔵量は国内消費の数百年分以上、海底下約3メートルの浅い場所にあり採掘も容易だという。
南鳥島の排他的経済水域(EEZ)内では東大の加藤泰浩教授が昨年、最大1700ppmのレアアース泥を発見、深さの分布などを把握するため、再調査していた。
濃度は?
最大6600ppmで、島の南南西250キロでも海底下約8メートル付近で最大5000ppmを含む事も分かった。レアアース世界産出量の9割を占めている中国の約30倍の高濃度だという。
中国の反応
中国メディアが南鳥島近海でレアアースが発見されたと報じると中国人から多くのコメントが寄せられ、「南鳥島は中国領だ」、「日本でレアアースが大量に見つかったなら、日本にレアアースを輸出するべきではない」などの反発の声があったという。
レアアースが手に入りやすく安価になれば、低公害車のハイブリッド車の価格が下がり、地球環境にも貢献できる。1日も早く安定調達できる技術開発を願っている。
JAMSTEC プレリリース
http://www.jamstec.go.jp