高い省エネ効果を確認
AGC(旭硝子株式会社)と北九州市は、省エネリフォーム用Low-Eガラス「アトッチ」の省エネ効果について実証実験を実施し、年間を通して高い効果があると確認したことを発表した。
(画像はニュースリリースより)
結露防止にも貢献
「アトッチ」は、オフィスビルやホテル・店舗などの建物向けに開発されており、ビル用窓にもう1枚Low-Eガラスを貼り付けることで省エネ効果が得られ、足場の設置が不要となり施工時間短縮や既存のガラスの使用により施工コストを抑えることができる。
今回の実験では、「アトッチ」の夏季と冬季における省エネ性・快適性の実証と、AGCの算出した省エネシミュレーションの正確性検証を目的として実施され、実験場所は北九州市役所本庁舎10階環境局小会議室で行われた。
実験の期間は夏季が2013年7月31~8月14日、冬季は2014年1月27日~2月7日となっており、実験方法としては既存窓に「アトッチ」を設置した会議室と設置していない会議室で、気温や窓ガラスの温度などを測定して違いを検証した。
実験の結果は窓ガラス面の温度が夏季は「アトッチ」無しで41.2度だったのに対して有りでは33.4度とマイナス8度の効果があり、冬季では無しが12.1度、有りは17.2度とプラス5度を実現した。
冷暖房エネルギー量削減率ではACGの省エネシミュレーションでは夏季25%、冬季32%となっており、結果は夏季約25%、冬季約38%と概ねシミュレーション通りとなり、ガラス面の結露防止にも大きな効果が見られた。
ACGは今回の取り組みから省エネ窓の役割を明確にして、オフィスビルの環境施策に貢献し、CO2排出削減に寄与することを目指すとしている。
AGC ニュースリリース
https://www.agc.com/news/2014/0417.pdf