ボイラ水処理向けの多機能ポリマー素材を開発

栗田工業はボイラ設備を清浄な状態に維持できる省エネルギーのポリマー素材「ドリームポリマー」を開発した。

ボイラ設備では小型貫流ボイラなどの燃費性能が向上したことで、ボイラを維持管理する水処理がより重要になっている。

カルシウムイオンやマグネシウムイオンの硬度成分が水処理薬品の処理能力を超えると、スケールとしてボイラ缶内に付着する。スケールは熱効率ばかりか、ボイラの燃費・耐久性も低下させるため、除去剤で処理する必要があった。

同社は創業以来、ボイラ向け水処理薬品を提供しているが、今回、従来のスケール分散効果と除去効果の両方を備えた多機能ポリマー素材を初めて開発した。

新製品のドリームポリマーは、ボイラ内のスケール成分を分散し、付着を防止する効果に加えて、付着したスケールを素早く効果的に除去する機能をもつ。ボイラの伝熱面は常時清浄な状態となり、性能維持や安全運転を期待できる。

さらに、新素材は鉄に対する腐食性が低いという性質も備えている。これで、スケール除去剤の使用に際し腐食の回避には欠かせなかった水質モニタリングが不要に。また、ボイラ水のブロー量が削減され節水にもつながる。

同社は今後、ドリームポリマーを配合した商品のラインアップを充実させて、より多様なニーズに応えていくという。




栗田工業プレスリリース
http://www.kurita.co.jp/aboutus/press140523.html