省エネ性能を競う
東京工業大学学術国際情報センターが日本電気株式会社、米国NVIDIAなどの協力で開発したスーパーコンピュータ「TSUBAME-KFC」は、世界最高の省電力スパコンに2期連続で認定された。
(画像はプレスリリースより)
TSUBAME-KFCは昨年10月に稼働を開始、1ワット4,389.82メガフロップス(1秒間で何回浮動小数点の演算ができるかの指標)の記録でスパコン省エネランキングGreen500Listの2014年6月版で世界1位になった。スパコンの電力性能(速度性能値/消費電力)を半年ごとにランキングするもので、2013年11月版から連続のトップ。
また、ビッグデータ解析性能を競うGraph 500のスパコン電力性能(解析性能値/消費電力)のランキング、The Green Graph 500 List(ビックデータ部門)での省エネルギー性は世界6位だった。
同センターのスパコン「TSUBAME2.5」はThe TOP500 Listで世界13位(国内では「京」に次ぐ2位)。The Green500 Listでは世界8位となる1ワットあたり2,951.95メガフロップスを記録した。
省電力化の成果
TSUBAME-KFCは文部科学省概算要求のプロジェクト「スパコン・クラウド情報基盤におけるウルトラグリーン化技術」のために開発された。
プロジェクトの目標はスーパーコンピュータの消費電力とそれに係る冷却電力の削減。そこで、オイルによる冷却システムをTSUBAME-KFCに備え、冷却塔による大気冷却と組み合わせて冷却にかかる消費電力を抑えた設計にした。
東工大学術国際情報センターでのさまざまな省電力化の研究成果が今回の結果となった。加えて、低炭素社会を実現する上で日米合同の技術力が存在感を示したといえる。
日本電気株式会社プレスリリース
http://jpn.nec.com/press/201407/20140701_03.html