下水汚泥から水素を創出する技術の実証設備を建設

三菱化工機株式会社は、下水バイオガスを原料として水素を製造する技術の実証設備となる水素ステーションの起工式を行った。

（画像はプレスリリースより）

この水素創エネ技術実証事業は国土交通省の下水道革新的技術実証事業(B-DASHプロジェクト)に採択され、福岡市、九州大学、豊田通商株式会社と共同で取り組んでいる。同プロジェクトは下水道事業のコスト縮減と再生可能エネルギー創出などの技術の普及を目指すもの。

HyLeC福岡水素ステーション(仮称)は福岡市中部水処理センター内に建設する計画。下水バイオガスから水素を製造・供給するステーションの建設は全国初の試み。

水素ステーションでは、都市部の下水処理場で発生する下水バイオガスを原料にして水素を製造し、これを燃料電池自動車（FCV）に供給するシステムを構築・実証する。

下水バイオガスはカーボンニュートララルな再生可能エネルギーだが、製造工程で発生するCO2を分離回収して、利用できればカーボンポジティブなシステムとなる。

将来的には、製造した水素を他の水素ステーションに運搬することや製造工程で発生するCO2を農業に利用することも検討。下水処理場発の水素供給設備が地産地消につながるなど、多様な展開を期待できる。




三菱化工機株式会社プレスリリース
http://www.kakoki.co.jp/news/pdf/p140808.pdf