地熱発電容量増加を進めるトルコ
株式会社東芝 エネルギーシステムソリューション社は、2016年5月30日、トルコ西部に建設される欧州・中東最大級の地熱発電プロジェクト向けに蒸気タービン・発電機を受注したことを発表した。
トルコは、内需拡大から見込まれる発電需要の増加に対応するため、西部を中心に地熱資源の開発を推進している。現在の国内地熱発電量用は62万キロワットであるが、2023年には250万キロワットを達成することを目標に掲げている。
今回の受注は、トルコの大手電力事業者のゾルルエナジーグループが建設するクズレデレ第3地熱発電所向けのフラッシュ型発電設備一式となる。同社は、2013年、同グループからアラセヒル地熱発電所向けの蒸気タービン・発電機を受注し、商業運転の開始予定を早めることに成功した実績があり、これが評価された形である。
コンバインド型地熱発電システム
クズレデレ第3地熱発電所は、高効率なコンバインド型地熱発電システムを導入する約9万キロワット級の発電所。同社は地中からの蒸気を活用したフラッシュ型発電設備(約7万キロワット)を12月に納入し、沸点の低い媒体の蒸気を活用したバイナリー型発電設備(約2万キロワット)をオーマット社が納入する。
今後、同社は、トルコでの発電事業をゾルルエナジーグループと共同で進め、地熱発電向けの他、火力・水力発電分野にも市場を拡大する方針である。
オーマット社とは2015年10月に地熱発電事業における戦略的協業契約を締結しており、電力需要の伸びが予測される中東、東アフリカ地域に向けて、高効率なコンバインド型地熱発電システムを中心とした地熱発電システムの包括的提案を共に展開する。
株式会社東芝 エネルギーシステムソリューション社 ニュースリリース
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