メタンハイドレートの存在を示唆
和歌山県は、平成24年度から行っているメタンハイドレート賦存状況調査について、平成28年度は、平成29年3月までの6日間に実施する予定であることを7月21日、発表した。
同県では、メタンハイドレート開発を促進するため、表層型メタンハイドレートの賦存状況を独自に行っている。
メタンハイドレートは低温高圧の海底下や凍土下と海底面に存在し、水分子が天然ガスの主成分メタンをカゴ状に取り囲んだ構造をもつ物質である。表層型の場合、深海表層堆積物中に塊状または液状で存在する。
これまでの同調査により、メタンハイドレートの存在を示唆する特徴的な地形と複数のプルーム(強散乱体)が確認されている。
音響分析などの解析から、このプルームがメタンガス気泡の密集帯で、メタンガスの気泡とガスハイドレート被膜で覆われたメタンプルームである確率が高いとわかった。メタンプルームはメタンハイドレートの目印とされるため、メタンハイドレートがその海底下に存在する可能性が強い。
平成28年度調査について
今年度の調査として、現在、予定されている日程は7月22日と7月25日~29日の数日間。県が保有する漁業調査船「きのくに」の魚群探知機で、和歌山県潮岬沖にてメタンプルームの存在を調べる。
調査海域の選定は独立総合研究所が行い、データの取得は和歌山県産業技術政策課と和歌山県水産試験場が、データ解析と考察などは同研究所の青山千春博士が担当する。
和歌山県 プレスリリース
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