水再生システムの性能を検証
三菱電機株式会社(以下、三菱電機)は、2016年7月11日、下水再利用の先進国であるシンガポールにおいて、オゾン水洗浄式・浸漬型膜分離バイオリアクター(以下、Eco-MBR)の実証実験を開始したことを発表した。
水資源不足が深刻化しているシンガポールは、下水や工業排水を積極的に再利用し、水需要の30%を再利用水でカバーする能力を有している。
今回、三菱電機は、シンガポール公益事業庁(PUB)が取り組むチャンギ水再生プラントでのMBRプロジェクトに参画し、PUB、シンガポール国立大学ウォーターリサーチセンターと共に、Eco-MBRの省エネ性と長期安定運転を検証する。実証実験は12月まで行い、2018年度の事業化を目標としている。
コンパクトで経済的
三菱電機が開発したEco-MBRは、高濃度オゾン水でろ過膜を洗浄し、目詰まりを引き起こす有機物を分解することで、膜表面積当たりの処理水量を大幅にアップさせる。
その結果、ろ過膜の本数を削減でき、設置スペースの低減、コンパクト化と同時に、膜表面洗浄用の送風量低減による消費電力の削減を実現する。
今後、三菱電機は、海外の下水・工業排水でこの水再生システムを展開し、持続可能な水循環型社会に貢献する考えである。
(画像はプレスリリースより)
三菱電機株式会社 ニュースリリース
http://www.mitsubishielectric.co.jp/