火力発電所からのCO2排出を削減
株式会社東芝(以下、東芝)は、環境省が公募する「環境配慮型CCS(Carbon dioxide Capture and Storage 二酸化炭素回収・貯留)実証事業」に、みずほ情報総研株式会社(以下、みずほ情報総研)など13法人で採択されたことを発表した。
CCSは再生可能エネルギーをはじめとする新規電源などと並ぶ、地球温暖化対策に寄与する技術と目され、新設・既存いずれの火力発電所にも導入できるCO2削減技術である。
東芝とみずほ情報総研は国内外でのCCS導入が早期に実現することを目指しており、このたびの実証事業は、CCS技術の2020年度までの実用化に向けた取り組みとしている。
大規模な実証設備を建設
2016年度~2020年度に実施する実証事業では、東芝のグループ会社、株式会社シグマパワー有明の福岡県大牟田市に所在する三川発電所にCO2を分離・回収する設備を建設し、実証運転を行う。
すでに更新工事が始まっている実証設備では、同発電所が1日に排出するCO2の50%に相当する500トン以上のCO2を分離・回収する。石炭に加えてバイオマス発電にも対応し、バイオマス発電所からのCO2を分離・回収する大規模CCS実証設備としては世界初となる。
東芝は同発電所内のパイロットプラントなどを通して培ったCCS技術を高効率、大規模に実現し、みずほ情報総研など12法人は、CO2分離・回収に必要な技術、性能、コスト、環境影響評価手法や、国内でのCCS導入に関わる制度、CCS全体のシステムについて検討していく。
(画像はプレスリリースより)
株式会社東芝・みずほ情報総研株式会社 プレスリリース
http://www.toshiba.co.jp/