用水路に容易に設置可能
NTN株式会社は、2016年9月6日、開発を進めてきた出力1kWの小水力発電装置(以下、NTNマイクロ水車)の実証試験を終了したと発表した。
NTNマイクロ水車は自然の水流での発電が可能で、既存の用水路の壁面に乗せるだけという簡易な工事で設置できる。従来の水力発電装置は水位の落差を形成する必要があるため、水路の堰き止めなどに高額な工事費用がかかっていた。
独自の翼形状と低トルク軸受をもつNTNマイクロ水車は、流水のエネルギーを高効率で電力に変換することができる。また、多数の装置を水路内に直列に配置した場合、水流に干渉されにくく、その台数に対応した出力を得られる。
日本三大疏水で実証
実証試験は、日本三大疏水の一つである、福島県須賀川市の新安積疏水(しんあさかそすい)にて2016年6月~8月の3カ月間に実施し、発電性能や水路への影響、保守性などを検証した。
長さ100mの水路に翼径0.9mのNTNマイクロ水車を最大で10台設置したところ、1台あたり流速2m/s時に1kWの発電電力をもつことが実証された。同社はこのたびの検証結果を受け、12月の販売開始を目指した商品化に取り組む。
(画像はプレスリリースより)
NTN株式会社 ニュースリリース
http://www.ntn.co.jp/