顧客志向をもつ米企業
東京電力ホールディングス株式会社(以下、東京電力HD)は、小型風力発電設備を活用した顧客ソリューション事業を展開する米国ベンチャー企業、United Wind社に出資したと2016年10月3日に発表した。
United Wind社は小型風力発電設備の導入に加え、独自の風況分析ソフトを開発することで顧客の電力コストを削減するソリューション事業を行っている。この分野に特化した米国で唯一の企業で、顧客志向のサービス展開で市場を広げている。
電力市場の激変に対応
東京電力HDは、世界のエネルギー市場における新たな潮流として再生可能エネルギーや蓄電池の普及、電力とITの融合などが台頭している状況に対応するため、新体制の構築に取り組んできた。
それは、社外から招聘したベンチャーキャピタリストの下、電気事業の先端を行く技術やサービスに優れたベンチャー企業を投資先として検討し、投資を実施するというもの。
今回のUnited Wind社への投資は出資額が約50万ドル(約5,000万円)で出資比率は約3%、海外ベンチャー企業への戦略的投資における第1号案件となる。出資に伴い、同社の技術やノウハウ、ベンチャー企業の精神・文化を吸収する目的で人材を同社に派遣し、顧客本位の意識をもつ人材を育成することも目的とする。
今後、東京電力HDはベンチャー企業への出資を通した新たなビジネスモデルや技術の獲得を積極化し、同社の電気事業の変革に努める方針である。
東京電力ホールディングス株式会社 プレスリリース
http://www.tepco.co.jp/press/release/2016/1327552_8626.html