水素燃料電池船の実船試験を開始

野村不動産グループのNREG東芝不動産株式会社(以下、NREG東芝不動産)と国立大学法人東京海洋大学(以下、東京海洋大学)は、2016年10月14日、燃料電池船の実船試験を開始することを発表した。

これは2015年から実施している「スマートエネルギー都市に用いる水素燃料電池船開発」に関する共同研究で、その成果は国土交通省が策定する燃料電池船の安全ガイドラインに活用される。

東京海洋大学は、2010年に環境負荷低減に関わる船舶の低炭素化に向けた「急速充電器対応型燃料電池船」の開発に着手し、これまでに「らいちょう」シリーズ3隻を建造している。

NREG東芝不動産は、国家戦略特区である東京都港区芝浦一丁目地区の大規模再開発について、先端水素技術の情報発信および舟運の活性化などをテーマにした行政協議を行っている。

今回の共同研究では水素燃料電池船の2020年の実運用を目指し、「らいちょうN」に追加搭載した東芝製の水素燃料電池を海上で使用する上での課題を抽出する。

らいちょうNは9.1トン、長さ12.60メートルのアルミ製軽合金属。水素燃料電池搭載での航行の認可を日本小型船舶検査機構から受けた実船で、東京都江東区東京海洋大学から半径10海里以内の水域で試験に10月から取り組む。

ガイドラインは、東京オリンピック・パラリンピックの開催年を目途に燃料電池船を実用化するための環境整備につながるもので、「オリンピックレガシー」への寄与が期待される。

（画像はプレスリリースより）




NREG東芝不動産株式会社、国立大学法人東京海洋大学
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