産業廃棄物の収集運搬システムを最適化
日本電気株式会社(NEC)は、川崎臨海部全体を対象エリアとする川崎エコタウンでIoT(Internet of Things)を活用した資源循環高度化の調査事業を実施すると、2016年10月5日に発表した。
この事業は環境省の「平成28年度低炭素廃棄物処理支援事業補助金(エコタウン低炭素化促進事業)」の採択を受け、IoTを活用した廃棄物処理・リサイクル業界の低炭素化を目指すもので、川崎市、株式会社中商、一般社団法人資源循環ネットワークと共同で取り組む。
IoTにより産業廃棄物等収集運搬システムの最適化や産業廃棄物からの資源回収高度化・低炭素化を図る他、川崎エコタウン全体における低炭素化効果の検証などを2016年度~2017年度に行う。中商が資源回収高度化等のフィールドを提供し、NECはIoT技術の適用を検証、資源循環ネットワークは全体の効果を検証する。
スペインでの実証を活用
NECは、スペインのサンタンデール市において、同社のシティオペレーション基盤で街中の気温や車のスピード・騒音などのデータを収集して街の状況を見える化するなど、同市のスマートシティプロジェクトに関わる実証を行っている。
今回の事業では、サンタンデール市で蓄積したノウハウの内、ゴミ収集管理サービス事業を基にした産業廃棄物等収集運搬システム最適化を調査する。
まず、ゴミの最適な回収ルートを把握するため、産業廃棄物用の回収ボックスに取り付けたセンサーで容器内の産業廃棄物の量や容器の設置場所をはじめとした大量の情報をリアルタイムに収集・分析する。さらに、物流の最適化につながるビジネスモデルを検討し、実証事業や事業計画を策定する計画である。
NEC プレスリリース
http://jpn.nec.com/press/201610/20161005_02.html