エネルギー資源として期待
株式会社IHI環境エンジニアリング・IKE、北海道滝川市、ラサ工業株式会社は、2016年10月28日に共同研究協定を締結し、農業残渣(ざんさ)である籾殻(もみがら)の有効活用により地域の振興・発展を目指すことになった。
暗渠の資材や堆肥化、畜舎の敷料などの農業資材に活用されている籾殻であるが、木質バイオマス燃料と同等の熱量を発生させることから、今後はエネルギー資源としての籾殻利用が考えられている。その際、他のバイオマス燃料より高い灰分割合や排出される多量の燃焼残渣が課題となる。
籾殻の燃焼や残渣活用を共同研究
滝川市は環境にやさしいまちづくりを推進しており、2003年~2004年に「滝川市環境都市宣言」「滝川市環境基本条例」を制定し、国からも2015年に次世代エネルギーパークに認定されている。
道内米産地の空知地区に在る同市は年間約12,000tの米を収穫する。このたびの事業では、同市周辺地域で発生する農業残渣の利用度の向上を図る。共同研究協定に基づき、滝川市は地域内の調整や連携、籾殻利用の仕組みづくりに従事する。
今回、IKEとラサ工業が共同開発した小規模分散型熱利用システム(KoCona‐Series)が適用されるが、IKEは籾殻の燃焼・熱利用技術を検討し、ラサ工業は籾殻の燃料化技術を検討する。さらに、協働での研究事業として、籾殻利用についての情報交換や調査、籾殻の燃料化と燃焼試験、燃焼熱の農業利用、燃焼残渣の活用に取り組む。
(画像はプレスリリースより)
株式会社 IHI 環境エンジニアリング、滝川市、ラサ工業株式会社 ニュースリリース
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