中東地域の電力・水インフラ
横河電機株式会社は、バーレーンに本社を置く子会社のヨコガワ・ミドルイースト・アンド・アフリカ(以下、ヨコガワ)がアラブ首長国連邦(UAE)の発電・海水淡水化プラント向け制御システムを受注したと2017年1月16日に発表した。
中東地域では急速に拡大する電力・水需要に対応するため、潤沢な石油・ガスを活用したインフラ設備として発電プラントと造水設備から成る複合施設が注目されている。
海水淡水化プラントの多段フラッシュ方式
今回、同社が受注したプロジェクトでは、UAE・シャルジャ首長国の電力・水庁が運営する同プラント第7、第8ユニットの制御システムと周辺機器の更新を行う。
ユニットを構成する重油・ガス焚き火力発電プラントの発電容量は7万5,000キロワットに及ぶ。
海水淡水化プラントでは淡水を得るため、海水を蒸発器で蒸発させた後に発生した蒸気を凝縮する多段フラッシュ方式を採用する。多数の減圧蒸留器が発生する蒸気からの熱も用いる。造水容量は日に約2万7,000トン。
ヨコガワはボイラ、タービン、海水淡水化設備を監視・制御する統合生産制御システムなどの機器、排出ガス連続監視システムや水質監視システムなどの製品を納入し、9月までに製品のエンジニアリング、据付支援、試運転支援を実施する。
同社はこのたびのプロジェクトを中東地域の電力・水インフラ市場における制御事業の拡大につなげる考えである。
(画像は横河電機株式会社のHPより)
横河電機株式会社 プレスリリース
http://www.yokogawa.co.jp/