北京市の新交通情報システム技術実証実験を開始
(株)NTTデータは16日、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)から日産が委託を受け、中国・北京市で1月末から開始する大規模実証実験「新交通情報システム技術実証事業(中国)」に、(株)長大等と参加することを発表した。渋滞改善・エコドライブ推進に向け、1万台規模で行うもの。
この実証実験で同社は、中核となるプローブ情報(自動車の位置、速度、加速度等の各種情報)の収集や、エコドライブ支援情報を配信するセンターシステムを構築し、プローブ情報収集・活用技術の検証を行う。
この背景には深刻化する北京市の交通渋滞があり、この改善に向けた高度道路交通システム (ITS) の構築・効果検証を行って渋滞改善・省エネ・CO2削減を実現するため、2011年9月からNEDOの日中友好事業として始まった「国際エネルギー消費効率化等技術普及協力事業」の一環として行われるもの。
北京市、大学、自動車メーカー、ナビメーカー、システムベンダーらの協力により、渋滞情報収集・データ分析・情報配信までの一貫した実証実験を行い、市全体の交通渋滞緩和と省エネ運転意識の向上を目指すこととしている。
自家用車やタクシー1万台にて約8カ月間の実験
同社は実験で、自家用車やタクシー等に搭載された車載IT端末 (PND) を通じてプローブ情報を収集し、各車両の位置に応じた交通情報(道路単位での渋滞度、交通規制情報等)を配信するセンターシステム(データ収集、サービス提供システム)の構築を担うという。
またセンターシステムで収集されたプローブ情報は、エコの観点での分析が行なわれ、再度、各車両にエコ分析結果として配信される。また同時に、効果分析・効果公開システムも構築し、交通分散効果の実証やシミュレーション精度の検証により、個人や社会効果の確認を通して社会制度の仕組み作りを行うことになる。
<実証実験の概要>
期間 : 2012年1月末から約8カ月間
場所 : 中国・北京市
実験車両台数 : 約1.2万台
発表記事
http://www.nttdata.co.jp/release/2011/121600.html株式会社NTTデータ
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