オーストラリア企業発
暖かい空気は上へ向かう。この基本的な科学の現象を利用した「ソーラーチムニー」(太陽熱煙突)の建設をオーストラリアの再生エネルギー企業エンバイロミッションが米アリゾナ砂漠で計画中だ。
上昇気流を生み出す高さ800メートル弱の巨大な太陽熱発電用タワー「ソーラーチムニー」は32基のタービンを備え、熱でタービンを高速回転させて発電し、約10万世帯の電力をまかなえる200メガワットの電力を生み出すことが可能だという。
エンバイロミッションを率いるロジャー・デービー氏は、石炭や原子力、代替エネルギーなどを業界から締め出したいのではなく、堅実で二酸化炭素を排出しない補完的エネルギー源を目指していると説明する。
デービー氏は他にも、「ソーラーチムニー」は火力発電や風力発電と違い、持続的に発電することができ、石炭火力発電や電子力発電のように維持に大量の水を使う事がないことを差別化の要因としてあげている。
広がるソーラチムニー
同氏によると、ドイツ企業による小型の発電用ソーラーチムニーがスペインで7年間稼働しており、ソーラーチムニーは技術的に実証されているという。また中国でも2010年から小型のの発電用ソーラーチムニーの建設が始まったという。
アリゾナで計画中のこの「ソーラーチムニー」は2015年完成予定で、すでに、南部カリフォルニア電力公社が200メガワットを購入する契約を結んでいる。
エンバイロミッション社では今後20年かけて、全米で少なくとも15棟のタワーを建設することを目指している。
エンバイロミッション
http://www.enviromission.com.au/EVM/content/home.htmlソーラーチムニー参考:gizmag.com
http://www.gizmag.com/enviromission-solar-tower-arizona-clean-energy-renewable/19287/