今後90年間の地球温暖化
イギリスのレディング大学とイギリスの気象庁は、今日から90年先の未来において、太陽の活動がもたらす気候変動は、温室効果ガス排出による地球温暖化を食い止める可能性があるかという研究の結果について、それは「ありえない」という結論にいたった。
(太陽イメージ)
この研究は、2100年まで太陽の熱出力が、弱まりつつあることを発見した。しかし、この熱出力減少は、地球全体の気温をわずか0.08度減少させるに留まった。それに比べ、温室効果ガスは地球を暖め、地球全体の気温を2.5度上昇させる。
例えば、1645年から1715年に起きた小氷期には、地球の熱出力が弱まった時期においても、地球全体の気温は、0.13度しか減少しなかったという。
しかしながら、この研究結果は、全ての要素を綿密に計算しつくしたものではなく、いろいろな要素で地球全体の気温は変化しうる可能性を秘めている。ただ言えることは、現在の地球温暖化は、太陽の熱出力の強弱によるものというよりは、温室効果ガスによるものだといえる。
編集部 殿塚
Met Office
Solar Output Research
http://www.metoffice.gov.uk/